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煽り運転でどこへ向かって走るのか

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連日煽り運転のニュースが報道され、嫌気が差しているのは私だけではないだろう。
煽り運転や暴行自体はドライブレコーダーの記録からも間違いないし、これ以上部外者である我々にできることなんてない。
煽り自体からは話題は逸れて、今は加害者の私生活や、共犯女性との関係について面白おかしく噂が盛り上がっているようにも見える。

言うまでもなく加害者は確実に関わってはいけないタイプの狂った人だし、この人のプロフィールは正直これ以上どうでもいい。

そんなことよりも最近気になることがあるんです。

 

みなさんは高速道路、利用しますか?
私はぶっちゃけあまり使いません。

 

ずっとまっすぐな道を一定の速度で走るだけだからつまらないし、なにより我が愛車エストレヤは遅い。
時速90キロを越えるとエンジンからかわいそうな音が鳴り響くし、ハンドルがブレるので手が痺れる、ミラーに何か映っているのか見えないなどの弊害も出てくる。

 

どうしても高速に乗らなきゃいけないときはもっぱら走行車線を走って、遅い車がいた時だけそれなりの覚悟をして、フルスロットルで一瞬だけ追い越し車線に乗る。

なので他の車が繰り広げる追い越し車線での煽り散らしレーシングに参加することもなく傍から見てるだけなんだけど、とにかくこれがすごく怖い。マジでヒヤヒヤする。

 

ある時は車が絶え間なく車が連なってギリギリ混むか混まないか、それでも時速80kmぐらいで流れているところ、厳つい顔をしたみにミニバンが猛スピードで車列に突入する。
前の車との距離が2メートルぐらいしかないんじゃないか?!って時にブレーキランプが赤く光り、そのままの超近距離を保ったまま煽り運転で走る。
しかもその車のリアウインドウに「Baby in car」なんて貼ってあったりする。

 

またある時は遥か後ろからロケットみたいな勢いで追越車線を走る外車のセダンが迫ってきて、先に追越車線を走っていた車が慌てて避けようとする。
追い越される車が避けるのと全く同じタイミングで、走行車線から追い越そうとしたのだろう、セダンが車線変更し、時速120キロを超える猛スピードでクラッシュしかける。
目の前でクラッシュされると確実に巻き込まれるので、寿命が3年ぐらい縮まるような気持ちで見ている。

事故すれすれの瞬間を目撃しながら長時間走るのは神経がすり減ること大根の如し。
そんな中で高速道路の唯一の癒やしはバーキングエリアということで、異論は無視します。

 

なにを買うでもなくお土産物売り場をブラブラするのが好きなのは、私が女だからだろうか。

カップルで、家族で、友達同士で楽しそうに買い物している客を眺めていると、さっきまでの殺伐としたハイウェイバトルが嘘のようだ。

 

はて、と思った。

こんなに和やかに買い物をしているのに、この中の何人かはあの横暴な車の運転手なのだ。
突然狐に化かされているような気持ちになって一人ひとりを観察してみる。

怒っている女性がいる。
隣には拗ねたような顔をしながら目に涙をためた小学校低学年ぐらいの男児がいる。
たぶん、なにかワガママでも言ったんだろう。

 

不機嫌そうな顔で腕組みして立っている男性がいる。
食堂が満員でいくら待てども席が空かないらしい。
わかる。仕方ないことだけど、これは私も気分が下がった。

 

ドン、と誰かが背中に当たる。
「すみません」
振り返ると後ろにいる人と目が合い、どちらからでもなく言う。

 

誰も彼もあんな運転をするような人には見えない。
そりゃそうだ。みんな普段は仮面をつけて暮らしている。
パッと見ただけでわかるはずがないのだ。
(パッと見ただけでわかる人もいるけど)

 

そもそも。

運転に限らず、私達生き物の成長は失敗と学習の積み重ねでできている。
失敗と学習を繰り返し、ある程度大人になるとほとんどの人間が危険予知をしてできるだけトラブルを避けながら生きられるようになっているはずだ。

 

私もなんとなくヤバそうな車は事前に判断し、近づかないようにしている。
事故に繋がりそうなシーンがあったら反省して改善するように意識をしている。

そのおかげか、あれだけバイクに乗りまくっているのに今のところはトラブルらしいものにはあっていない。

大部分の人はそれをしながら暮らしている。
(そうだよね?)

 

クラッシュ寸前の状況になりながらもヤバい運転をやめない人
危険予知ができず自らトラブルに飛び込んでいく人

成長という生き物としての機能を捨て、たくさんのトラブルを抱え、彼らはどこへ向かって走るのか。

穏便に済ませたほうがうまくいくことが多いのにね。

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